ボノボ・・・チンパンジーと一線を画すもっとも平和主義的な霊長類は、ある種ヒトよりはるかに進んだ生き物だった。

ボノボという生き物をご存知でしょうか?

見た目はチンパンジーのような外見をしていますが、この霊長類、ある種はるかに進んだ世界に生きる生き物なのです・・・

ボノボphoto by_LaggedOnUser
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ボノボの最大の特徴はその争いを避ける本能。

多くの生き物の場合、「他者を傷つける」ことにより自分の優位を確立し、繁栄につなげます。

自分の子どもではない子どもを殺すライオンのような動物や、群れ同士の争いにより相手の長をたたきのめす猿のような行動です。

しかし、このボノボにおいて、同種間の争いというのはほとんど見ることができません。

もちろん、争いに発展しそうな瞬間はあるのです。けれどこの一種の緊張状態が始まると、オス同士、メス同士でも擬似接触によって緊張をほぐし争いを免れます。

ボノボは平和的生き物なのです。

ボノボphoto by LaggedOnUser

賢さという点においては、チンパンジーもボノボも素晴らしい知性を持っていますが、得意分野が違うという研究結果があります。

たとえば野生のチンパンジーだと、「道具」の使用が確認されていますが、ボノボでは「道具」の使用は確認されていません。

ただし、「共同作業」のような社会性を伴う実験では、ボノボのほうが優秀な成績を収めているという結果があります。社会性を持っているのです。

同じような見た目ながらも、平和的に生きることを選んだボノボと、幼い子どものような凶暴性を持ちながらも賢く生きているチンパンジー。

どちらもまるで、人間が本来持っている部分を、生々しく、むき出しにして生きているようです。

そんなボノボ、食事をする際もとても平和的。わざわざオリの向こうにいる仲間のドアをあけてやり、エサをシェアしています。人間でもなかなかこのスマートさは発揮できません。

ある種人間の先を行くようなボノボ・・・今後どのような進化を遂げていくのか、寿命に限りがなければ見届けたいところです。

ボノボ

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作家の貴志祐介さんの書かれた「新世界より」という小説では、今から1000年後の世界が舞台なんだけど、そこの人間は「ボノボ」の遺伝子を組み込むことで、争いやいがみ合いのない「平和」を享受しているんだよ。もしかしたらそんな研究がどこかでされているかもしれないよね。
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