シャクトリムシと言ったら何を思い浮かべますか?
小さくて、もぞもぞと動いて、葉っぱを食べて、弱くて、敵にすぐ捕食されてしまう…そんなイメージの強いシャクトリムシですが、それを根底から覆す凄いシャクトリムシがハワイにいるのです。
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ハエトリナミシャクというのがそのシャクトリムの名前。
一見はどこにでもいる普通のシャクトリムシです。
ちなみい尺取虫の定義は腹部の脚が退化してしまっていること。そのため、「尺を取る」ように体を動かしているので尺取虫といいます。
photo by Keith Edkins
通常シャクトリムシというのは「草食」です。葉っぱをかじり成長していきます。…しかし、ハワイにだけ、なぜか「肉食」に進化した個体が13種類もいるのです。
その捕食方法というのも、シャクトリムシの体を特長をフル活用した手法。
獲物が近づくのを葉っぱなどにライン沿って擬態し…
そして次の瞬間!
体をぐるんと折り曲げて前足で獲物をキャッチします。
こちらは1匹のハエがとまっているところ。
葉っぱに隠れていたシャクトリムシが勢いよく襲いかかります。
いきなりの攻撃に反応すら出来ていません。
次は、茶色いシャクトリムシ。こちらは枝に擬態しています。
そして…
本来はひっそりと生きる幼虫でありながら、ダイナミックに狩りをするシャクトリムシ。
特徴的なのはその手です。通常は移動をすることだけに特化をしているので丸っこい形をしていますが、この種に関しては、まるで鉤爪のように鋭く進化しているのです。
ちなみにハワイではカタツムリを捕食する肉食の蛾というのも見つかっています。
なぜハワイだけ、このような進化が進んでいるのか?その答えはまだ出ていないようです。
シャクトリムシ恐怖の捕食シーン
ハワイのようなほかの大陸から遠く離れた島では、独自の進化が起こるんだ。なんとハワイに住む生き物の90%が固有種なんだよ。そんな固有種だらけのハワイには、州魚である「フムフムヌクヌクアプアア」って魚がいるんだけど、なぜかこいつは固有種じゃなくて世界中にいる魚なんだ。ほかの固有種たちも「何故あいつが」って思っただろうね。ちなみに「豚のように鳴く角張った魚」という意味らしいよ。