動物界には、種を越えた「利害の一致」がたまに生まれますが、ここまで「狩り」を一緒に行う動物たちは珍しいのではないでしょうか?
photo by richardrichard
登場するのは、「ミツアナグマ(蜜穴熊)」。その可愛らしい名前とはうらはらに、コブラなどのヘビにも喰らいつき、ハイエナにさえ立ち向かっていく、「世界一怖いもの知らずな動物」と言われるイタチ科の雑食動物です。
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普段はアジアやアフリカの草原、乾燥地帯、サバンナなどに生息する蜜アナグマ。名前のとおり、蜂蜜が大好きなのですが、残念なことに自分で蜂の巣を探す能力はないのです。
そこで登場するのが「ミツオシエ鳥」。その名のとおり蜜のありかを教えてくれる鳥です。
なぜそんなことをしてくれるのかというと、鳥は自分で蜂の巣を襲えないのです。教えることで蜜アナグマに巣を破壊させ、おこぼれを頂戴するわけです。
「巣は探せるけど蜂と戦えない鳥」と、「蜂に立ち向かえるけど巣は探せない生き物の同盟」。本当によくできていますよね。
それにしても、このミツアナグマ・・・海外のアニメのキャラクターみたいな動きが面白いですねぇ。蜂に顔を刺されても突っ込んでいくというかなりの怖いもの知らずです。
このミツアナグマ、英語では「ラーテル」っていうんだ。よくホークとかイーグルとか強い生き物は乗り物や兵器の名前になるんだけど、このラーテルも南アフリカ共和国では歩兵戦闘車「ラーテル歩兵戦闘車」の名前になっているんだ。硬い皮膚にあやかったそうだよ。