世の中、擬態をする生物は沢山いますが、これほどまでに鮮やかに姿かたちを変えられる生き物はなかなかいません。
色、光かた、そして形状までも変ってしまうのが、この甲イカ。ヨーロッパや東南アジアなど、幅広く見ることができるイカです。
なぜこんなに色の変化に対応できるのかというと、甲イカの皮膚には1平方㎜あたり、200個の色素胞が存在し、それを自由に組み合わせているからなのだそう。カメレオンと同じ構造なんですね。
色だけでなく、こんな形もかわります。最初は普通の状態ですが・・・
スポンサーリンク
周囲の海草にそっくりな突起が生えてきました・・・!!
この間、ものの数コンマの世界。ものすごい擬態術です。
こう甲イカ、すごいのはカモフラージュだけではありません。
軟体類のなかで一番脳がデカイ部類に属し、頭もずば抜けてよいのです。
狩りの方法も秀逸。逃げられない近辺までスーッと泳いでいき、そこで珊瑚にカモフラージュ。流されるように近づき、足の中に潜む触手でカニをがっちりキャッチします。
ほかにも、たとえば、この「このカニは捕まえられなそうだな」と思ったら、時間をかけずに次に行くなど、きちんと計算をして動くことができるそうです。賢いですよね。
映像を見ると、おつまみやおすし屋さんで出てくるイカのイメージをちょっと変えてくれるかもしれません。
光学などを駆使して、そこにあるべきものを見えないようにする「光学迷彩」。昔は未来的な感覚が強かったけど、今は現実のものになりつつあるよね。物の色を背景にあわせて変化させることで背景に溶け込むわけだけど、実際にアメリカはマサチューセッツ大学に依頼していたりして開発を進めているらしいよ。将来が末恐ろしいね。