世の中の多くの生き物が、独特の防御方法を持っています。背中を丸めるアルマジロやダンゴムシ、毒をもつサソリや蜂、悪臭を放つスカンクなど・・・。
しかし、これほどまでに痛々しく、斬新な防衛方法があったでしょうか・・・?
なんと、自分の目から血を発射して、敵を追い払う生き物がいるのです!!
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その生き物はサバクツノトカゲというトカゲ。大きさは6~15cmほどで、カナダからグアテマラにかけての乾燥地帯などで生息しています。
食べ物は昆虫などで、花に群がる蟻などに近づいていっては、ぺろっと器用な舌で蟻をすくい取って食べるのですが、そのズングリムックリな体やつぶれたような顔。なんとも可愛らしい表情です。
まるでトカゲらしくない丸い体をしていますが、トカゲというよりもカエルのほうが似ている感じがあるので、“トゲの生えたカエル”なんて呼ばれています。
このサバクツノトカゲ、砂漠にいるため鳥やコヨーテなどの餌食になりがちなのですが、その時の防衛手段は2段階あります。
第1段階は体を2倍に膨らませること。
そして驚くべき第2段階が、「目から血を飛ばす」ことなんです。その距離なんと1mにも達します。
しかも血にはコヨーテなどの嫌がる物質が入っているため、どうみたって負けないコヨーテですら、その場を逃げ出すことになるのです。
血は、目の端っこにある血管から噴出しており、擬似的な赤い液体とかではなく、正真正銘の血なのです。
まさかこんな方法で大型の肉食動物を撃退する爬虫類がいるとは・・・驚きをかくせません。
目から牛乳を出す人ってすごいよね。原理的には、目と鼻が繋がっているからその鼻涙管を通して牛乳を噴出しているんだけど、一朝一夕で出来るもんじゃないよね。