東京湾の汚染がひどかった時期、「東京湾最後の生き物」になるだろうといわれていた生物がいます。
その生き物はおすし屋さんでもおなじみの「シャコ」です。
環境の変化に強い生き物シャコ。しかし、シャコが強いのはそれだけではなく、ガラスをも叩き割るそのシャコパンチなのです・・・
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4億年前から地球上に生息し、独自の進化を遂げてきた生き物、シャコ。
ガサエビなんて呼ばれていますが、海老、カニと同じ真軟甲亜綱に属するものの、だいぶ離れた構造をもつ独自の生き物です。
その最大の特徴は、英語でmantis shrimp(カマキリエビ)と呼ばれる所以にもなっている1対のカマのような脚。
この脚で繰り出す打撃は「シャコパンチ」と呼ばれています。ネコパンチみたいでかわいい名前のシャコパンチですが、実際そんな可愛らしいものではありません。
その威力はガラスをも叩き割るほど力とスピードがあるのです。少し前まで、シャコ以上の攻撃スピードを持つ生き物はいないといわれていたほどの実力者。(今はそれ以上の蟻が見つかっています。)
映像では、一匹のカニが海のゴミとなったガラスの中に逃げ込みます。魚なんかであればこれで逃げ切れたでしょう。
しかし相手はシャコ。まさかの勢いでグラスにシャコパンチを繰り出します。
粉々に割れ崩れるガラス。このときのカニの絶望感たるや・・・心中察します。
シャコがガラスを叩き割ってカニを追い詰める瞬間
シャコにはもう1つ、他の生き物にはない特長があるんだ。それは「眼」。この眼は今わかっている生き物のなかで唯一「円偏光」を捕らえることが出来るんだ。難しいから「円偏光」の話は置いておくことにするけど、そういった生き物が1匹でも存在すると、生物の認知できる光が「色」、「強度」、「偏光」プラスして「円偏光」の4種類に増えるってことだから生き物の可能性を広げてくれているんだよね。ちなみに人間の10倍もの色を認知できるんだよ。どんな世界を見てるんだろうね。